サイドブランチの計算ツール<騒音を低減しよう>

技術

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突然ですが、皆さんサイドブランチってご存じですか?

くまベル
くまベル

なにそれ、おいしいの?

サイドブランチとは、音源から発生する油圧管路内を流れる流体の脈動を低減するための油圧サイレンサー(脈動低減装置)であり、主管路と主管路から分岐し終端が閉塞された管路を設けることで、その分岐管路の長さが1/4波長に相当する周波数成分と、その奇数倍の周波数成分の振幅を減少させることができる装置のことです。

くまベル
くまベル

そんな小難しいこと言われても

よく分からないでしゅ

くまベル急に赤ちゃん言葉にならないで。

もう少し分かりやすく説明するから。

サイドブランチとは脈動により発生する騒音を小さくする役割を果たすもので、機械の騒音を小さくしたい時の対処方法の1つです。

下図をご覧ください。音源が有ってそこに配管が繋がっています。これが主管路です。

そして主管路の途中で枝分かれしている管路がサイドブランチ(分岐管路や枝管とも言う)です。サイドブランチの終端は蓋がされ行き止まりになっています。

ポンプなどの音源から発生した脈動は管内をつたって一部は途中でサイドブランチへ入り、終点で跳ね返ってまた主管路に戻ってきます。

この時サイドブランチから戻ってきた脈動の波長が元の波長と打消し合うような波長(逆位相)となるようにサイドブランチを設置し、主管路の波長と打消し合うことで脈動により発生する音を低減しようとするものです。

ノイズキャンセリングイヤホンって知ってる?

それなら知ってる

  

それと同じ理屈なんだよ。

音(脈動)には波があるから波と波を

ぶつけ合って打消すってこと。

出展元:KDDI

サイドブランチって結局

・主管路から分岐した管路を設置する。

・その分岐管路の端に蓋をしておく。

ただこれだけのなんだ。

くまベル
くまベル

おお、簡単!

とりあえず途中に配管くっつければいいのね💡

ま、まぁ、そうなんだけど、

波長がちゃんと打ち消し合う様に

するために調整しなきゃいけないから、

とりあえずつけました!ではダメなんだ。

そんな訳で、今回は油圧騒音低減のためのサイドブランチの計算方法と簡単な計算ツールを紹介します。

どんなこと計算すればいいの?

●音源から発生する周波数

まずはどんな音を静かにしたいのか、その周波数を求めます。

具体的には音源がポンプであったなら、ポンプから発生する脈動の周波数の1次成分なのか2次成分なのかなど。

求めるのは周波数【fn】で、計算式は以下の通り。

\begin{equation} \begin{split}fn=\frac{np×Pn×n}{60}\end{split}\end{equation}

  • Pn: ポンプのピストン数 [-]
  • N:ポンプの回転数 [rpm]
  • C:作動油音速 [m/s]
  • n:ポンプ脈動周波数の次数 [-]

ノイズキャンセリングで説明したとおり、

音の波を打ち消し合わないとだめだから

まずはどんな音の波なのかを計算するんだ

●サイドブランチの長さ

次に、先程求めた消したい音の周波数に対して有効なサイドブランチの長さ【Ls】を計算します。

\begin{equation} \begin{split}Ls=\frac{C×(2n-1)}{4×fn}\end{split}\end{equation}

  • fn:ポンプ脈動周波数 [Hz]
  • n:ポンプ脈動周波数の次数 [-]
  • C:作動油音速 [m/s]
  • Ls:分岐管路の長さ [m]

前に求めたポンプの周波数に対して

音の波を打ち消すのに必要なサイド

ブランチの長さを算出するんだ

わりと少ない計算なんだね

そう💡意外に簡単に計算できるんだ

低減する音源の周波数

出展元:小野測器

上記で計算した低減する音源の脈動周波数だけど、計算はできるけど実際にどの周波数域がうるさいのかはわからない。

これは実際に測定するしかないです。例えばイラストの様に測定して、そのあとにFFT解析をかけて周波数域ごとの騒音レベルとしてから対象となる周波数を特定します。

出展元:小野測器

計算ツール

前述した計算式はサイドブランチ長さを求めるものでした。

本ツールでは現場で使用する場面を想定して、規格品や在りもののホースなどで対策をしていくという方法で計算します。

具体的には先にサイドブランチの長さを仮決めし、それから仮選定したサイドブランチでの対策効果の有効性を確認していく方法です。(透過損失が高い=低減効果高い です。)

計算式は以下の通りです。

脈動低減中心周波数:\begin{equation} \begin{split}f0=\frac{1000×C}{4×Ls}\end{split}\end{equation}

ポンプ脈動n次周波数:\begin{equation} \begin{split}fn=\frac{np×Pn×n}{60}\end{split}\end{equation}

脈動n次透過損失:\begin{equation} \begin{split}TL=10×log\Big(1+\frac{(\frac{Ds^2}{Dm^2})^2}{4}×tan^2\frac{\pi×fn}{2×f0}\Big)\end{split}\end{equation}

計算ツールへの入力が必要なパラメータは以下の通りです。

INPUT
  • Pn: ポンプのピストン数 [-]
  • N:ポンプの回転数 [rpm]
  • C:作動油音速 [m/s]
  • Dm:主管路の管径 [mm]
  • Ds:サイドブランチ(分岐管路)の管径 [mm]
  • Ls:サイドブランチ(分岐管路)の長さ [mm]

 ※作動油音速 Cは分岐管が高圧油圧ホースの場合、算出することが困難ですのでデフォルト値の1100m/sを参考値としてご使用ください。

では下記フォームに各パラメータの数値を入力し計算してみてください。
また、計算したい条件としてC、Pn、Nを指定し、Dm、Ds、Lsを変数として調整して計算結果を確認してみてください。基本的には主管路はあまり変えたくないのでDs、Lsの調整が主となるはずです。

計算結果確認のポイントは脈動低減中心周波数f0およびその奇数倍の周波数と、ポンプn次周波数f1、f2…が合っていれば選定した分岐管路での脈動低減効果は大きくなります。

計算結果はこんなグラフに出力できるんですが、本ブログの計算ツールと同期した方法が分からなかったので参考で掲載しておきます↓↓

本記事の冒頭で、分岐管路の長さが1/4波長に相当する周波数成分と、その奇数倍の周波数成分の振幅を減少させることができる装置と言いましたが、上記グラフで透過損失TLが奇数倍で高くなっていることがよく分かりますね。

まとめ

以上、今回はサイドブランチ(分岐管)によるの低減脈動の計算方法と計算ツールの紹介をしました。

本内容を参考にいろいろ試してみてください。

でも、、うるさいなら

ノイキャンで良くない?💡

いや、そういう問題じゃなくて。。。

ご不明な点、ご意見等ございましたらご連絡ください。

   

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